溺れるほど愛した花

「散々だなボクは」萎 (シオ) れる花は言った
簡単な言葉で明日を諦めた
段々色づいた美しい花を見て
「頑張ったらいいよ」
まるで吐き捨てた

命を伸ばしてさ
あの雲の上に咲きたかった
もがいて歌えど
夢は夏に散った

溺れるほど愛した熱情の花よ
溢 (コボ) れるほど流れる涙が朱 (アカ) の陽に染まる
さよなら深い光の無い世界で泣いて咲いていて
ずっと ずっと

提燈 (ランタン) の灯 (トモ) らぬ逃げ出した街の様に
簡単にボクらは夢を投げ捨てた
燦々 (サンサン) 色めいた駆け抜けた日々を見て
「頑張ってきたじゃない」
膝を抱き寄せた

遠くへ 遠くへ
ゆけば振り切れる《宿命 (ハズ) 》だった
もがいて走れど
夢は足を止めた

溺れるほど愛した失命 (シツメイ) の花よ
煙 (ケブ) る空に消えゆくあなたが朱 (アカ) の陽に染まる
さよなら蒼い光の差す世界で泣いて咲いていて
ずっと ずっと

「背の伸びた向日葵 (ヒマワリ) みたいに咲いて居たいな」
願いは露 (ツユ) に消えて、水の上に漂 (タダヨ) う
沈まぬように堪 (コラ) えてよ
永遠を謳 (ウタ) い凛と笑うあの
蓮 (ハス) の様に

壊れそうだ、あなたがここに居なければ
壊れそうだ、もう一度咲いてよ 溺れる花よ

さらば 愛した熱情の花よ
溢 (コボ) れるほど流れる涙が朱 (アカ) の陽に染まる
ありがとう淡い光の差す世界で凪 (ナ) いで咲いていて
ずっと ずっと

最終更新 2024年 10月 05日 19:52
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